海外に住んで分かること
海外に住むって?
自分もドイツに来るまでそうでしたが、海外に旅行や出張、スポーツ選手なら遠征などで海外に行くことはあると思いますが、なんだかんだ、長くても1ヶ月ぐらいだと思います。1ヶ月だと、もちろん雰囲気は感じられますが、実際の現地の生活に溶け込むまでは行かないと思います。もちろん、何日を過ぎたら海外に住んでいるとか言う規定はありませんし、自分も駐在歴1年ちょっとなので偉そうなことは言えませんが、実際にドイツに来る前と来てから感じたことや考え方などについて書いていきます。
“ドイツでの生活はどんな感じ?” でも大まかに書きましたのでそちらも合わせてご覧ください。
ドイツに来て感じたこと。
以前どこかに書いたかもしれませんが、ドイツに来るまで自分の中のドイツの印象は、ビールにソーセージ、ブレッツェル、真面目で時間に正確、メルケル首相、ベンツやBMW、VW、シーメンスと言った自動車や重化学工業が盛んな国だと思っていました。(この時点で自分の所属チームスポンサーであるBayer=バイエルがレバークーゼン・ドイツの会社だとは知らなかったことは秘密笑)
ときの流れ
ドイツに来て1番に感じたことは、高いビルが少ない!ですが、それはおいておいて、気持ちの面では『日本よりも時間がゆっくり流れている』ということです。日本で住んでいるときは例え自分が時間に追われていなくても、心のどこかにせかせかした気持ちがありました。
例えば、大学で授業が終わったら、戸田まで電車で帰ります。新宿駅乗り換えますが、そのときなんとも言えないあの雑踏の中を進むわけです。自分は午後の練習まで十分時間はあるのに、周りの時の動きが早く感じるせいか、意味もなく急いでいる自分がいた気がします。ましてや東京なんて、一本電車を乗り過ごしたところで10分後には次の電車が来るにも関わらずです。
この様に知らず識らずのうちに、人に流され、時には自分自身が人を引き連れせかせかした新宿駅、東京を日本を作っていたのかもしれないとドイツに来て始めて気が付きました。
もちろん、ドイツ人ものんびりしているタイプだとは思いませんが、駅で走って乗り換えようとしている人もあまりいませんし、人に流されるということも少なく、みんなそれぞれの考えをもち、行動している印象です。悪く言えば、調和性がない、自己中心的とも言えるので、日本人とドイツ人が合わさった考え方があれば良いのかな?となんとも都合の良いことを考えることもあります。(電車が遅れても怒っている人も少ないし)
日本の働き方改革は本当に有効?
上の話に少し繋がることです。
ドイツは日曜日は基本的に、カフェ、レストラン、美術館、遊園地、メイン駅や空港のお店を省いてすべてのお店がお休みです。これは観光地の土産店も例外ではありません。日本だと日曜日何をしますか?買い物に百貨店でも行こうか?ショッピングモールでも行こうか?なんて考えることもあるでしょう。ドイツに来た頃日曜日にお店が休みなことを忘れていて、日本の気持ちのまんま、日曜日に市街地に着いて人の少なさを見て『あっ、しまった日曜日だった』なんてことも。じゃぁ、ドイツ人は日曜日何をして過ごすんだ?って思うと思いますが、『基本的はのんびり過ごす!』です。もちろん、スポーツをしたり、趣味に没頭したりするのもありですし、友達や家族と集まるということも多いです。飲食業界、医療関係、公共サービス関係はもちろんお休みではありませんが、みんなが平等に休みなのです。と言うか強制的にお休みです。(東西ドイツの格差をなくすために法律で決まっています。)だから、暖かい日や夏は外でピクニックや散歩している人たちをよく見ます。また、日曜日はインターネットの速度が遅いことも。なぜかって?みんな家でNETFLIXやAmazon Primeを見ているから?笑
話は少し変わりますが、ドイツで生活していてスーパーマーケットやパン屋、カフェやレストランに行くということがもちろんあります。そのときにお会計やなにか注文するわけですが、例えば、セルフサービス式の場合はドイツでも別ですが、着席注文型のカフェの場合、日本では手が空いている店員さんが注文を取りに来てくれます。お会計も高級レストランでは無い限りレジでお会計が一般的でしょう。ドイツでは、店員さんのシマが決められており、注文から会計まで固定の店員さん。だから、自分が座った席が運悪くやる気の無い店員さんだったり、混んでいたりするとなかなか注文を聞きに来てくれなかったり、お会計を頼んでも30分ぐらい待たされたりします。たまに、『もう私は仕事が終わりなんだけどお会計しない?』と来てくるアルバイトもいます。
つまり、何が言いたいか要点を言うと、ドイツは自分の決められた仕事やタスクはするけど、それ以上の仕事やサービスはしないし、特に愛想良く振る舞われたりもしないです。ある意味これは、効率的ですし、日本のように他の人が残業しているから、帰りにくい雰囲気というのもないと会社員の人から聞きました。と言うか、あんまり残業している人がいないらしい。日本はよく過剰サービス、無駄なことが多いと言われますが、ドイツは対照的でいかにもドイツ人らしいです。だから、働く側にとってもいい環境だし、客からしても最低限の目的(食事など)のサービスをうけることはできるので問題ないでしょう。
ドイツではそれだけ労働者の立場が強いということでもあるのです。これは良いこともあるのですが、顧客のことがほとんど考えられていないということでもあります。だから、ドイツでは良くストライキが行われます。このストライキは書面のみだけでなく、実際にサービスが休止されます。たとえば、ドイツに来てからまだ1年ちょっとですが、ドイツ鉄道、空港、ドイツポスト、ルフトハンザのストライキが行われました。流石に、ドイツ鉄道のストライキはドイツ人もグチグチ言っている人も多かったし、流石にあれには参った。通常30分の距離を2時間ぐらいかかりました。(自転車のほうが早かった…)
2 thoughts on “海外に住んで分かること”
古米くん!
ご無沙汰しています。福井の重田です。
ドイツでの頑張りをいつも拝見しています。
とても充実した素敵な毎日が過ぎているのを嬉しく思っています。
もっともっとボートを好きになって、日本に戻って来てくださいね!そして、古米くんたちのようにボート競技を始めた若い世代にたくさんのボートの魅力を伝えてくれることを心から願っています。
また会える日を楽しみにしていますね。
突然のメールをお許しください。がんばって!
お久しぶりぶりです。お元気ですか?
いつもご覧いただきありがとうございます。
何から何まで新鮮で、充実していないことが無いぐらいです。(最近やっと慣れてきて、日本にいる時と同じ様に生活できるようになってきました。)
もちろん、いずれは自分も日本のボート界に貢献できればと思っています。
これからもよろしくお願いします。